【同棲解消宣言】ケアマネとのミーティング3|依存

構成
- 青字:タニオ(軽く放心状態で、ほとんど発言せず)
- 黒字:トン(喜怒哀楽、コロコロ変わる)
- 黒字の「」括り:ケアマネ(終始穏やかに、「うんうん。」「そうだね。」と相槌を打ち、笑いかけながら進行。ガハハと笑う豪快なおば様。)
1番の原因
潰れちゃうって言うより、今私の何が気に入らないの、私の何がダメなの?
何回も言って悪いけど、教えて。ケアマネさんのいるところで教えて。それが一番気になってるの。
依存されてるところ。
依存って?
「依存っていうのはね、タニオさんがいないと何にも出来なくなっちゃってる、ところ。
トンさんはタニオさんが好きだから、タニオさんといるのが一番良くって、全部タニオさん任せできちゃってると思うんだよ。
だからヘルパーさんもタニオさんがお仕事辞めてやってくれるからいいじゃんってなっちゃったじゃん。
そうするとどうしてもタニオさん任せになっちゃう。トンさんはお願いすることが増えてく。
それが依存っていうんですね。それは福祉とか医学の用語なんだけれども。
これは、わーっとトンさんが寄っ掛かってるとことって思っていいと思う。
それがタニオさんには、ちょっと今重いってこととだと思う。
だから寄っかからないで、2人とも自分で立つ、ってのが自立ってこと。」
じゃあ退院したばっかの頃の、タニオが会社行って・・
「そう!あの頃のがシャキッとしてた!」
ヘルパーさん頼んでた、あの頃みたいには戻ることは出来ないのかな?
「それも出来るよ。それもできる。」
そしたら、ヘルパーさんにお世話になればいいのかな?
「うん。それも1つ手だと思う。」
で買い物に連れてってもらって。
「うん、最初はリハビリも兼ねてお買い物行こうかって話もあったじゃないですか。」
でも1回も行かないで終わっちゃった。
「うん、1回も行かないで終わっちゃってるから、トンさんがほら、帰ってきて体重増えちゃったとも言ってるから、トンさんが行きたいと思うんだったら、ヘルパーは入れられるよ。
それこそ福祉用具屋さんに来てもらって、今格好いいカラカラあるんだって、デンマーク製のとか。訪問リハさんとそれ買って、お買い物も1つ手かなと思うんだけど。」
したらタニオはどこにいるの?
「その間タニオさんは関わっちゃいけないの。」
仕事で外に出るの?
「上にいるんじゃないの?」
家にいるかもしれないし、外にいるかもしれない。
今までみたいに、プラプラ出掛けるってこと?
プラプラしてる訳じゃないけど、まぁ出掛けることもあるってこと。
で行きたくないときは、家にいることもあるってこと?
「用事がない時はね。」
勤めには出ないんだ?
今のところはね。
ふーーん。で、ヘルパーさんが来てくれた時は上に隠れていて・・
「隠れてる訳じゃないよ。」
出てこないってことでしょ。
「基本的にヘルパーが入るってことは、同居の家族がお手伝いを出来ない、もしくはしないって条件で入るので、タニオさんに降りてこられちゃうと困ったりする。だからタニオさんはなし!だからヘルパーさんが入るってこと。」
わかった。
「さっきの依存の話はわかった?寄っ掛かっちゃうよって話。」
わかった。だって確かにそうだもん。
ゴミだしてもらって洗濯してもらって。
前は自分でこーやって干してたけど、
「頑張ってたよね。」
やってくれるから甘えちゃってたし、ご飯はみんな作ってもらっちゃてたし、確かにその通りだけど、それが依存っていうとは知らなかった。
依存の怖さ
「そう、それを依存って言うんだけど、依存がどんどん激しくなって行っちゃうと、遠慮がなくなっちゃうのよ。トンさんもよく言ってるけどさ、私はそんなにタニオさんを傷つけるような言葉は言ってない!って昨日も泣きながら仰ってたじゃん。そこはね、もしかしたら(無意識に)傷つけるような言葉が出ちゃったかもしれない。依存が大きくなってくと、タニオさんが何しても許してくれるって錯覚しちゃうのも依存の1つなのね。でもさ、何しても許してくれるって人間関係でなかなかないじゃん。親子でも夫婦でもさ。
そこら辺を、タニオさんは全てを引っくるめた依存って言うのを、ちょっと離れてお互いに自立した方が、みんな楽じゃないのかなってことを言ってる。
結局トンさんも、タニオさんの言動に振り回されちゃうじゃん。ここでずっと寄っ掛かってるからさ。朝から出かけて夜10時まで帰ってこないで何してんのよ、お弁当も買ってこないで、なんだよって思っちゃうじゃん。
そーじゃなくって、お弁当なかったら出前とってみよかな、とかね。
あとは今みたいにヘルパーさん使ってみようかなって、素晴らしい発想だと思いますよ、それ。
そーゆー風にして、自分で考えていくことが自立だと思うんだよね。
そーゆー意味も兼ねて、ショートステイに行ってみたら、って提案ですね。
いつもそうやってさ、親子でひっちゃかめっちゃかやってるよりさ、ショートステイきて世話人さんとさ、テレビ見てた方が楽じゃない?そんなことない?お家の方がいいの?」
家でだって喋ってないよ、(タニオは)上にいっぱなしだもん。
「でも同じ空間にいると嫌な感じはしない?」
しないよ。
「そっかー。」
お茶飲むって聞こうかな?迷惑だからやめてようかな?とかさ、バカだからそんなことばっかり考えてる。
「お茶もさ、いいんだよ。飲みたかったら飲みにくるから。大きな息子だから、大事にしなくていいの。」
だからこの頃は1人でお茶飲んでる。
「いいのいいの、それで。」
でもさ、それって寂しいじゃん。
「結局トンさん寂しいのかな?・・そうなのね。」
一緒にいるのになんで?お茶くらい一緒に飲んだっていいじゃんって思っちゃうんだよね。でも誘ってないよ。
「うん、そうね。それはトンさんが一歩自立してるんだと思いますよ。」
変なの・・変なの。
「いつでも一緒っていうのはなかなかしんどいんだよね。」
いつでも一緒になんていないよ。
朝ご飯食べたらお昼ご飯まで一切上にいるし、昼食べた後は夜まで1人だから、1人暮らしと大して変わらないんだ。
ただご飯作ってくれるってことはあるけど。
「うん。」
邪魔者に戻る
でもベン君が大事で、ショートステイに追いやられるのが、金土日とは思わなかったから、ショックだよ。私がショートステイに行っちゃえば、2人でなんだって出来るじゃん?それ思うと悔しいよ。
「ふーーん。」
私だって最初は、なんでこの人が一緒に暮らすの?って思ったけど、タニオが言うんだからしょうがないって思って、嫌な人だって思ってたけど、どんな人だって嫌だけど、だんだん良くなって・・
「そうだね、そうだったね。」
と思ってたところだったのに!
タニオとベン君は私のことを邪魔みたいに思ってるんだなと思ったら、ショックだよ!(怒)
邪魔者と同じじゃん。
「邪魔って思ってる訳じゃないんだよね。」
もう無理・・(小声)
買い物に行くけど行く?って言われたって、私なりに気を使って行かないって言って、2人で出掛けられるようにしてるのにわかってくれないで。勝手に買い物行きたくないって思ってるんだろうなって思ってさ。
思ってません。その話もしたよ、前に。
買い物行ったって私のことが気になって、どうしてんだろうねって話してるって聞いたよ。心配してくれてるって聞いたよ。
「心配はするよ。そりゃ。」
距離の大事さ
「トンさん結構そのさ、家族でも・・うーーん・・いい例だとなんだろ。
うちの息子土曜日学校で、朝早く起きるんですよ、私休みなのに。
コンニャローって思うんですよ。
そーゆーことの繰り返し。
家族は大事だよ、妖怪みたいだけど可愛いしさ。
でもやっぱり、毎週土曜日コンニャローっと思うの。」
え、高校生で?私立?
「そうそう。上の子もそうだし中学からだからもう9年ですよ。」
へー
「でも、お金渡すと嫌な顔するからコンニャローって思う訳ですよ。」
誰かさんは500円で喜んでたよ(笑)
「うちのは嫌な顔するの。上は浪人で家にいるんですよ。なんだよこの野郎!ってお互いに思うんですよ。息子たちは、私の仕事のパートナーが可哀想だって言うんですよ、失礼な!」
私もそう思う(笑)
「そうでしょ、私強いもんね。でも、なんとなくうざったいと思いながらも一緒に暮らしてる、って言うのが家族なんですね。
そこにはやっぱりちょっと距離があった方がいい。
距離っていうのは、物理的なものもそうだし、心理的なものもそうだし。」
「トンさんずっとご主人に頼ってきたから、あれなんなんだけど、やっぱほら、タニオさんはご主人と違うからさ。立ち位置もね。」
でも土曜と日曜と、毎回土曜と日曜と、2人で仲良く車で買い物に行くのをみると、悲しくなる日もあるよ。
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